FET 図記号と伝達特性

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出典:第一級陸上無線技術士国家試験(平成30年7月)

FET(Field effect transistor)の問題です。日本語では電界効果トランジスタと言います。一般的なトランジスタ(バイポーラトランジスタとも言う)が電流によって制御するのと比べ、FETは電圧によって制御します。端子の名称も一般的なトランジスタがと異なり、以下のような関係になります。

  • ベース ⇔ ゲート
  • エミッタ ⇔ ソース
  • コレクタ ⇔ ドレイン

初心者が混乱する点として、トランジスタやFETの図記号は教科書や参考書によって異なります。一陸技の試験に出てくる図記号はJIS規格の「C0617」で定められたものに準拠しています。試験に出る図記号の一覧が過去問集の冒頭部に載っていますので、試験で使用される図記号はきちんと把握しておくのが良いでしょう。

図記号が示していることをよく見てみよう!

実はこの問題は図記号の意味を知れば簡単に解くことができます。
では問題の解説をしてきます。問題で聞かれているのはFETのゲートーソース間電圧(VGS)とドレイン―ソース間電流(ID)の関係です。

それぞれのFETごとに形や矢印の向きがありますが、図から2つわかることがあります。

  • ゲート電圧(VGS)が0の時のドレイン電流(ID)の量
  • ゲート電圧(VGS)とドレイン電流(ID)の大きさの関係

まず一つ目のドレイン電流の量ですが、図記号のD(ドレイン)からS(ソース)までの経路に注目してください。例えば選択肢2と3ですが、選択肢2はDからSまでの経路が線でつながっているのに対して、選択肢3はDからSまでの線が途中で切れてしまっています。

この線がつながっているのと切れている場合ではVGSが0Vの時に違いがあります。

  • 線がつながっている → VGSが0でも電流が流れる
  • 線が切れている → VGSが0では電流が流れない

まずこのポイントを押さえておいてください。

次の、ゲート電圧(VGS)とドレイン電流(ID)の大きさの関係 ですが、これは図記号の矢印の向きと関係があります。見るのはゲートの矢印とVGSの矢印です。例えば下図だとゲート端子についている矢印は「→」で右側を向いています。一方VGSはSからGに向かっているので「←」の左向きです。

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この2つの矢印が同じ向きに向いている時と、逆方向を向いている時でVGSとIDの関係が異なってきます。

  • 矢印が同じ向き → VGSが増加するとIDの絶対値が増加する
  • 矢印が違う向き → VGSが増加するとIDの絶対値が減少する

以上の2つのポイントを押さえておくだけで問題を解くことができます。

では、具体的にいくつか例を見ていきましょう。選択肢2の例です、ドレインからソースまでの経路は切れずにつながっています。と言うことはVGSが0VでもIDは流れます。実際にVGS=0のところを見てみるとIDは0ではなく、+ID側に電流が流れています。
次にVGSとゲート端子の矢印ですが、同じ方向を向いています。これはVGSが増えればIDも増えることを意味していて、グラフも実際にそのようになっています。よって2の選択肢は「正しい」です。

では次は選択肢4を見てみましょう。今度はドレインからソースまでの線がつながっていませんね。と言うことはVGSが0Vの時はIDも0になるはずです。しかしながらグラフを見てみるとVGS=0のところで+ID方向に少し電流が流れています。よってこの選択肢は「誤り」であることがわかります。

一つだけ例外があり選択肢1の接合型FETですが、ゲートの矢印が他の選択肢と違うところについているのでこの法則には当てはまりません。ただ、他の選択肢の矛盾を確認していくことで解答にたどり着きますのでこの接合型FETは無視して考えてもらって大丈夫です。

まとめ

FETの図記号 D-S間のつながり、矢印の向きから答えが出せる

答え 「4」

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