磁界中を正方形導線が移動した時の誘起電圧

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出典:第一級陸上無線技術士国家試験(平成30年1月)

磁石の間に置いたコイルを回した時に発生する起電力についての問題です。いわゆる発電機の基本的な原理ですね。

磁束密度Bに注目しよう!

コイルの中に磁界が存在するとき、その磁界が変化するとコイルに起電力が生まれ電流が流れます。この現象が電磁誘導です。電流の発生する方向はフレミングの右手の法則から知ることができますがこの問題では、コイルが回転する=磁界の向きが反転する ので一方向ではなく交互に電流の方向が変わる交流の電流が発生します。

問題に入る前に磁束密度Bについて簡単に解説します。
磁束密度とは磁束の単位面積当たりの密度 です

図で表すと下記のようになりますが、簡単言うと
磁束密度が大きい=磁力が強い です。ここだけ理解しておいてください。

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では問題に進んでいきましょう。


(1)は任意時間tにおける磁束鎖交数Φを問う問題です。磁束鎖交数とは磁石から発生する磁束がコイルを貫く数です。ここで先ほどの磁束密度の図を思い出してほしいのですが、磁束密度が大きい方が磁束の数が多いので、当然鎖交する磁束も多くなることがわかります。
磁束密度大=磁束鎖交数大 の関係です。

ここで選択肢を見てみると1と2は分母に磁束密度Bがありますが3,4,5は分子に磁束密度があります。磁束密度Bを大きくすると磁束鎖交数Φも大きくなはずなので、1,2だとその逆になので不正解だとわかります。ここは3,4,5のNBScosωtのほうが正解です。

次に(2)を飛ばして(3)を見ていきます。
コイルLに発生する起電力を求める問題です。コイルに発生する起電力は当然磁石の磁力が大きい方が高い起電力を発生させます。ですのでここでも下の関係が成り立ちます
磁力が大きい、つまり磁束密度大=起電力大

これを踏まえて選択肢を見ると1,3,4は分母にBが入っているので、磁束密度が大きくなると起電力は小さくなってしまいます。なので不正解です。2,5の選択肢が正しいことになります。

この2問を解くだけで正解の選択肢は1つに限られますが、いちおう(2)についても考えてみたいと思います。
起電力eをΦで表すとどうなるかと言う問題です。まず選択肢を見ていきましょう、それぞれ微分の形になっていますが、分子にNがついているものとついていないものの2つがあります。Nとは何かというとコイルの巻数です。巻き数が多い方が起電力が強いのでNがついている方が正解かと直感的に思われるかと思いますが気を付けてください、引っ掛け問題です。
もう一度、磁束鎖交数Φの式を見てみてください、磁束鎖交数ΦにすでにNは含まれています。ですのでこの式のようにΦとNをで表すと、Nが2重に入ってしまうので間違いです。

まとめ

磁束密度Bが分母にあるものは間違い

答え 「5」

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