自由空間基本伝送損とアンテナ利得、実効面積

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自由空間基本伝送損失と受信アンテナの絶対利得を求める問題です。
受信アンテナの絶対利得は簡単に推測できるので自由空間基本伝送損失の求め方がポイントになります。

自由空間基本伝送損 140dBは240だ!

自由空間基本伝送損失とは、電波は空間中を通過する際に距離の2乗に比例して減衰してしまいます。その減衰量の事を自由空間基本伝送損失と言います。

過去に数字を変えて何度か同じ問題が出ていますが、そのすべての問題の選択肢において、自由空間基本伝送損が140かほかの値(136とか)の2択となっています。つまり基本伝送損が140かどうかがわかれば良いのです。

自由空間基本伝送損失を決めるパラメータは、周波数と送受信点間距離の2つになります。この問題では周波数7.5GHz、送受信点間距離20kmです。実際に自由空間伝送損失を求める計算は非常に難しいので、裏技を使って簡単に計算します。

計算方法は単純に
[周波数]✕[送受信点間距離]を計算してください。
本問題の場合は 7.5✕20=150 です。

この計算結果が240だと自由空間伝送損は140dBになります。ですので、計算結果が240ではないので136dBのほうが正解となります。

次に受信アンテナの絶対利得Grの求め方ですが、今求めた自由空間伝送損失Lから受信入力レベルを引き算します。
[自由空間伝送損失]-[受信入力レベル]=136-35=101

この計算結果の下一桁の「1」だけを注目します。
求める受信アンテナ絶対利得Grの下一桁も、先ほどの計算して出した値となります。

よって答えは L=136、Gr=31 になります。

まとめ

複雑な計算で答えを求めるのではなく、選択肢とあっているかどうかを簡易計算で求める

出典:第一級陸上無線技術士国家試験(平成30年7月)

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