自由空間基本伝送損とアンテナ利得、実効面積

f:id:musen_shikaku:20191230195456p:plain

自由空間基本伝送損失と受信アンテナの絶対利得を求める問題です。
受信アンテナの絶対利得は簡単に推測できるので自由空間基本伝送損失の求め方がポイントになります。

自由空間基本伝送損 140dB=240 という法則を覚えておく

自由空間基本伝送損失は、電波が空間を通過するときにどれだけ弱まるかを示す値です。電波は空間中を通過する際に距離の2乗に比例して減衰してしまいます。その減衰量の事を自由空間基本伝送損失と言います。

自由空間基本伝送損
過去の試験では、この損失が140dBかそれ以外かを判断する問題が多く出題されています。つまり基本伝送損が140dBかどうかがわかれば良いのです。

これは裏技を使って答えを出します。
試験問題の「周波数」と「送受信点間の距離」を単純に掛け合わせます。
この計算結果が240になれば損失は140dBで、240以外なら140dBじゃないほうが答えです。

本問題では周波数7.5GHz、送受信点間の距離は20kmから(7.5 x 20 = 150)となり、240ではないので136dBの選択肢が正解となります。

受信アンテナの絶対利得
こちらも裏技を使って答えを導き出します。
受信アンテナの絶対利得Grの求め方は、上記で導きだした自由空間伝送損失Lから受信入力レベルを引き算します。
[自由空間伝送損失]-[受信入力レベル]=136-35=101

この計算結果で求めた数字の下一桁「1」と受信アンテナの絶対利得の下一桁は同じ値になります。
選択肢はには20、31、38がありますのでこの中の下一桁が同じ「1」である31が答えになります。

L=136、Gr=31 

まとめ

複雑な計算で答えを求めるのではなく、選択肢とあっているかどうかを簡易計算で求める

答え「2」