折返し半波長ダイポールアンテナの実効長

f:id:musen_shikaku:20191230193706p:plain

出典:第一級陸上無線技術士国家試験(平成30年1月)

折返し半波長ダイポールアンテナの実効長を求める問題です。

実効長とは何の長さか?をイメージしよう

実効長は大事な考え方でアンテナ学ぶなら正しく理解する必要があります。しかし本質を理解するのは大変なので、ここでは簡単なイメージで説明します。

実際のアンテナはエレメントの長さに対して同じ電流分布ではなく、中心部は電流が多く、逆に端部は少なくなっています。これをもし電流分布が一様な仮想的なアンテナと等価と考えると仮想的なアンテナは現実のアンテナより短くなります。ここで言う等価と言うのは、左の現実アンテナと右の仮想アンテナのエネルギ―(電流の総量)が等しくなっていることです。この時の仮想的なアンテナの長さを実効長と言います。

では、問題のほうを解いていきましょう。アンテナの実効長は実は簡単な公式で求めることができます。

公式:[実効長] = 300 ÷ [電波の周波数]

実はこれだけです。この300と言う数字は近似値なので、この公式で計算した結果に一番近い数字の選択肢が答えになります。

では実際に、公式に当てはめてみましょう。問題によると周波数は300MHzです。
[実効長] = 300÷300=1

この1の単位は1mなので正解は1m=100cmに一番近いものが答えになります。計算の精度を上げたければこの300を288にすればより正確に答えが出ます。

[実効長] = 288÷300=0.96

ただ288だと覚えずらいので300で覚えてしまっても問題ないです。

アンテナについてより学びたい方にはこちらの書籍がお勧めです!

まとめ

裏技公式  [実効長] = 300 ÷ [電波の周波数]

答え 「1」