一陸技無線技士試験に向けた参考書や問題集は数多く存在しますが、品質にはばらつきがあります。その理由は、一陸技無線技士試験の出題範囲が非常に広範囲であるため、全体を網羅しようとすると内容が薄くなってしまったり、詳細に掘り下げようとすると重要な項目が抜け落ちてしまったりするからです。ここではお勧めの参考書の紹介とその理由について説明します。
結論から言うと筆者が一番お勧めするのは、書店ではあまり見かけることが無い書籍かもしれませんが情報通信振興会が出版している「一陸技 完全マスター」シリーズです。
なぜ、このシリーズが良いかというとこの本を出版している情報通信振興会は無線従事者制度を管轄している総務省と非常に関係の深い団体で「情報通信にかかわる国家資格取得と、知識向上をめざす皆さまをより一層力強く支援できる事業展開をめざします。」という事を目標に掲げています。要は国家資格取得のお手伝いをしますという事を目指した団体です。
また、無線従事者の国家試験を主催しているのは、総務省と関係の深い団体である日本無線協会で、興味深いことに日本無線協会と情報通信振興会も緊密な関係を持っています。 具体的には、日本無線協会の河内理事長は情報通信振興会の評議員も兼任しており、情報通信振興会の寺崎理事長も同様に日本無線協会の評議員を兼任しています。
このように、国家資格取得を奨励する団体と国家試験の実施機関が緊密な連携を取っていることは、参考書の制作において非常に有利です。実際、参考書の内容も適切で、一陸技無線技士試験の勉強に最適な情報が適切に提供されています。
無線工学の基礎、無線工学A、無線工学Bの3冊が出版されています。

残念ながら法規に関しては完全マスターシリーズは出ておりません。
情報通信振興会からは電波法大綱という書籍が出ていて、これは実務に使用するには素晴らしい書籍ですが試験勉強用としてはあまりお勧めできません。「やさしく学ぶ 法規」をお勧めします。
そして、一陸技試験においては過去問の反復・暗記が最短ルートになりますので過去問題集も忘れずに準備してください。当然、情報通信振興会の出版です。

参考書の中を見ないでネットで購入することに抵抗がある方は、せひ近くの書店で書籍を手に取ってもらって内容を確認して判断してください。
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