無線局の開設

一陸技 法規 無線局の開設に関する過去問

出典:第一級陸上無線技術士国家試験(平成30年7月)

今回は、無線局の開設に関する問題です。

無線局は、無線設備を買ってきたからといって、勝手に開設できるものではありません。
原則として、無線局を開設するには総務大臣の免許が必要です。

ただし、電波法第4条には例外もあります。つまり、原則は免許が必要。ただし、一定の条件を満たす無線局は例外という形で覚えるのがポイントです。

この問題で確認する法律・規則

今回の問題に関係するのは、電波法第4条です。

電波法第4条では、無線局を開設するときの原則と、免許を受けなくてもよい例外が定められています。

電波法 第4条(無線局の開設)

無線局を開設しようとする者は、総務大臣の免許を受けなければならない。ただし、次に掲げる無線局については、この限りでない。

 発射する電波が著しく微弱な無線局で総務省令で定めるもの

 二十六・九メガヘルツから二十七・二メガヘルツまでの周波数の電波を使用し、かつ、空中線電力が〇・五ワット以下である無線局のうち総務省令で定めるものであつて、第三十八条の七第一項、第三十八条の二十六、若しくは第三十八条の三十五又は第三十八条の四十四第三項の規定により表示が付されている無線設備(以下「適合表示無線設備」という。)のみを使用するもの

 空中線電力が一ワット以下である無線局のうち総務省令で定めるものであつて、第四条の三の規定により指定された呼出符号又は呼出名称を自動的に送信し、又は受信する機能その他総務省令で定める機能を有することにより他の無線局にその運用を阻害するような混信その他の妨害を与えないように運用することができるもので、かつ、適合表示無線設備のみを使用するもの

 第二十七条の二十一第一項の登録を受けて開設する無線局(以下「登録局」という。)

試験で押さえたいポイント

結論からいうと、この問題で押さえたいポイントは次の3つです。

  • 無線局を開設するには、原則として総務大臣の免許が必要
  • ただし、免許を受けなくてもよい無線局の例外がある
  • 「小型だから免許不要」「技適があるから何でもOK」と考えてはいけない

一番大事なのは、無線局は原則として免許を受けてから開設するということです。

問題では、この原則を変えたり、例外の条件を少しずらしたりしてきます。ここは条文の流れを見ながら整理しておきましょう。

無線局の開設は原則として免許が必要

何度も言いますが、無線局を開設するには、原則として総務大臣の免許が必要ということです。

一般的に、事業者などが無線局を開設する場合は、次のような流れになります。

無線局開設までの流れ
総務省 電波利用ホームページより

申請して、審査を受けて、免許が交付されて、ようやく運用できるという流れです。

つまり、届出だけで勝手に開設できるわけではありません。ここは試験でよく出るところです。

免許が不要な無線局の例外

電波法第4条では、原則として免許が必要としつつ、免許を受けなくてもよい無線局も定めています。

試験対策としては、まず次の4つを整理しておきましょう。

1電波が著しく微弱な無線局電波の強さがポイント
226.9MHz〜27.2MHz、0.5W以下の無線局適合表示無線設備のみ
31W以下の一定の無線局適合表示無線設備のみ、混信防止機能などが必要
4登録を受けて開設する無線局登録局

1つ目の「電波が著しく微弱な無線局」は、無線機の大きさではなく電波の強さがポイントです。

小さい無線機だから免許不要、という話ではありません。ハンディ機のように小型でも、出力が大きければ免許が必要になります。

2つ目と3つ目で出てくる適合表示無線設備は、いわゆる技適マークが付いている無線設備のことです。

ただし、技適マークが付いていれば何でも自由に開設できる、というわけではありません。周波数、空中線電力、混信を防ぐ機能など、条件がセットで決められています。

ここを雑に覚えると、選択肢で引っかかります。技適マークだけ見ればOKではないと覚えておきましょう。

間違えやすいポイント

無線局の開設では、次のような表現に注意しましょう。

無線局の開設原則として総務大臣の免許が必要
届出だけで開設できる×
微弱な無線局電波が著しく微弱なもの
無線局が小規模(小型)であるもの×
適合表示無線設備技適マークなどの表示がある無線設備
表示がなくても条件を満たせばよい×
登録局登録を受けて開設する無線局
免許も登録も不要な無線局×

この分野は、言っていること自体はそこまで難しくありません。

ただ、選択肢では「免許」「登録」「届出」「技適」「微弱」あたりの言葉を混ぜてきます。ここを雰囲気で読むと間違えます。

まずは、原則は免許。例外は条件つき。この形で整理しておきましょう。

この問題の解き方

この問題は、電波法第4条の原則と例外を知っていれば判断できます。

まず、無線局を開設しようとする者は、原則として総務大臣の免許を受けなければなりません

そのうえで、電波が著しく微弱な無線局、一定条件を満たす適合表示無線設備を使用する無線局、登録局などは例外として扱われます。

ここで大事なのは、例外があるからといって、何でも免許不要になるわけではないということです。

特に、小規模な無線局なら免許不要技適マークがあれば何でも免許不要届出だけで開設できるというような読み方は危ないです。

問題文では、どの条件を満たしているのかを見て判断しましょう。

答え

答えは「1」です。

無線局を開設しようとする者は、原則として総務大臣の免許を受けなければなりません

ただし、電波が著しく微弱な無線局、一定条件を満たす適合表示無線設備を使用する無線局、登録局などは、免許を受けなくてもよい例外として定められています。

この問題では、原則として免許が必要という基本と、免許不要となる例外を正しく見分けることがポイントです。

覚えておきたいポイント

  • 無線局を開設するには、原則として総務大臣の免許が必要
  • 申請して、審査を受けて、免許が交付されてから運用できる
  • 届出だけで自由に開設できるわけではない
  • 免許不要の例外には、電波が著しく微弱な無線局などがある
  • 適合表示無線設備は、いわゆる技適マークが付いた無線設備
  • 技適マークがあっても、周波数や空中線電力などの条件を確認する
  • 登録を受けて開設する無線局は、登録局として整理する

この分野は、細かい例外まで全部一気に覚えようとするとごちゃごちゃします。まずは、無線局は原則として免許が必要という柱を立ててから、例外を後から足していくと整理しやすいです。

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無線局の開設を押さえたら、次は欠格事由、予備免許、落成後の検査など、免許を受けるまでの流れも確認しておきましょう。

法規全体の出題分野を整理したい方は、一陸技 法規の内容と勉強ポイントも参考にしてください。