出典:第一級陸上無線技術士国家試験(平成29年1月)
角周波数ω(≒周波数)が変化したときのコンデンサのインピーダンス変化についての問題です
コンデンサの特性を知っておけば簡単に解くことができます
- 直流と交流それぞれの時のコンデンサの振る舞い
- 縦軸と横軸の意味
インピーダンスについてですが、極力簡単に説明したいと思います
まず、インピーダンス軌跡の図を見てもらうと縦軸と横軸の2つの軸からなる平面になっています
これは複素インピーダンスと言われていて横軸=実数、縦軸=虚数を表しています
虚数って何?って人は深く知る必要はないので、そういうものなんだと思っていてください
ここでまずコンデンサの振る舞いですが
- 直流=電気を通さない
- 交流=電気を通す
という特性を持っています、どこかで聞いたことがある方も多いと思います
問題では直流や交流という言葉は出てきていませんが角周波数が0だと直流、角周波数が∞だと交流ということを表しています
つまり、コンデンサは次の性質になります
角周波数ω=0=直流 のとき電気を通さない
角周波数ω=∞=交流 のとき電気を通す
角周波数ω=0のとき、コンデンサには電気が流れないのでa-b間の抵抗成分(インピーダンス)はRになります
いっぽう、角周波数ω=∞のときはコンデンサに電気が流れるのでa-b間はショートされているのと等しくなるのでインピーダンスは0になります
ここまでで、ω=0のときのインピーダンスはR、ω=∞のときのインピーダンスは0となることがわかりました
では選択肢ををみてみると
選択肢「2」と「3」が該当することになりますがどちらが正解でしょうか?
この問題でもう一点、知っておいてほしいことがあります
さきほど横軸は実数で縦軸は虚数という話をしましたが、コンデンサは実数、虚数のどちらの場合もあるけど、抵抗は必ず実数になる!という決まりがあります
よって抵抗Rが横軸(実数)にある選択肢が正解となります
答え「3」