側波帯の電力の値

出典:第一級陸上無線技術士国家試験(平成29年1月)

AM波の側波帯のうち一方の側波帯の電力を求める問題です。問題文がシンプルなため簡単問題に見えてしまいますが、ちゃんと解こうとすると実は計算が面倒くさくて大変です。

近似式で簡単に計算を!

一方の側帯波を求めるには公式があります。AM変調波の全電力をPAM、変調度をmとすると

この式で求められます。力ずくで計算することもできますが、小数の平方根が2か所もあり電卓なしで計算するのはかなりしんどいです。また公式も覚えずらいと思います。

そこで、簡単に答えがわかる裏技をお教えします。

全電力をPAM、変調度をmとするところまでは同じですが、PAMとmを2回掛けます

PAM ✕ m ✕ m  

そして、それを5で割ると答えが出ます。
では、実際に問題の値を入れてみます。変調度を小数に直して m=60%=0.6 として

590 ✕ 0.6 ✕ 0.6 ≒ 212  となり、これを5で割ると
212 ÷ 5 ≒ 42 になります。

42は選択肢にありませんが、これに一番近い値を選んでください。
近似計算なので計算も厳密にやらなくてもざっくり計算でOKです!
この問題の場合は45Wが一番近いですね。

まとめ

裏技 PAM ✕ m ✕ m ÷ 5  で簡単に求められます

答え 「3」