人工衛星局に関する問題では2パターンの問題が出題されます。ここでは良く出るパターンについての問題を解説します。
人工衛星局とは人工衛星に搭載した無線局のことで、一般的には通信衛星と言われています。
宇宙空間に存在するので他国の通信にも影響を与えないように配慮しなければならないため特別な条件が電波法および電波法施行規則で決められています。
問題を解くには、無線以前に知っておかなければならない知識が2つあります。
1つは緯度と経度についてで、南北、東西どっちだっけ?って人はこの機会に覚えてしまってください。
- 緯度:南北方向 赤道を0度として北極から南極まで90度に分けたもの
- 経度:東西方向 子午線から東側と西側をそれぞれ180度に分けたもの
もう1つは、対地静止衛星についてです。
対地静止衛星とは地球上から見て常に同じ位置にとどまる軌道上に配置された人工衛星のことで、赤道上を地球の自転と同じ速度で回っています。大事なのは赤道上(=緯度0度)ってところで、赤道上からずれると静止衛星じゃなくなってしまいます。
つまり緯度は0度に維持する必要があり、±0.5度も大きく動かすことはできません。それなので設問に「緯度を±0.5度以内に維持しなければ」という文言がでてきたらその設問は誤った文章となります。
人工衛星の位置の範囲に注目、静止衛星は赤道上空を回る必要があるため
- 緯度(南北方向)には動かせない(±0.1度まで)
- 経度(東西方向)は自由度があるので±0.5度動かすことは可能
答え「3」