目的、定義

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出典:第一級陸上無線技術士国家試験(平成26年7月)

電波法の目的と定義に関する問題で、無線従事者としては知っておきたい内容です。
電波法の第1条、第2条に書かれている内容になります。

電波法 第1条(目的)

この法律は、電波の公平且つ能率的な利用を確保することによつて、公共の福祉を増進することを目的とする。

電波法 第2条(定義)

この法律及びこの法律に基づく命令の規定の解釈に関しては、次の定義に従うものとする。

 「電波」とは、三百万メガヘルツ以下の周波数の電磁波をいう。
 「無線電信」とは、電波を利用して、符号を送り、又は受けるための通信設備をいう。
 「無線電話」とは、電波を利用して、音声その他の音響を送り、又は受けるための通信設備をいう。
 「無線設備」とは、無線電信、無線電話その他電波を送り、又は受けるための電気的設備をいう。
 「無線局」とは、無線設備及び無線設備の操作を行う者の総体をいう。但し、受信のみを目的とするものを含まない。
 「無線従事者」とは、無線設備の操作又はその監督を行う者であつて、総務大臣の免許を受けたものをいう

第1条の電波法の目的はシンプルで、簡単に言いかえると次のようなことです。
みんなで平等に(公平)限られた電波を有効活用しよう(能率的)
選択肢にある「合理的な利用」というのは利益の最大化を目指すことになり、例えば業務で使う無線は重要だけど、趣味のアマチュア無線は重要じゃないよね!って事になりかねないので不適切です。
電波法の目的は電波を様々な事に利用するために公平な利用を大前提に置いています。

次に電波法で規定している用語の定義です。
電波とは300万メガヘルツ(=3THz)以下の電磁波と定義しており、それ以上の赤外線や可視光線などは電波法の規制範囲外となっています。※T(テラ)は10の12乗
まれに出題されることがあるのでこの数字は頭の片隅に入れておいてください。


試験によく出るのは「無線電話」「無線局」の定義になります。

無線電話:ふつうの電話をイメージするとわかると思いますが音声(人の声)だけでなく、動物の声、音楽、周辺の音など様々な音を送ることができます。これらがその他の音響にあたります。

無線局「無線設備」+「それを操作を行う者」のことを示します。無線設備の所有者でも無線従事者の資格を持ていなければ電波を出すことは出来ないので電波を出せない状態では無線局とは言えないです。

電波法の目的公平且つ能率的
合理的
無線電話音声その他の音響
音声
無線局無線設備+操作を行う者
無線設備+所有する者

こたえ「2」