論理回路(真理値表)

出典:第一級陸上無線技術士国家試験(平成30年1月)

論理回路に関する問題では、いくつかの出題パターンがあります。その中でも頻出である真理値表との整合を確認する問題について解説します。

簡単に正誤を確認できるやり方がある

結論から言うと、ほとんどの場合、「0,0」と「1,1」という入力を考慮すれば、間違いが分かるパターンが多いです。

そのためには、最低限知っておかなければならない知識があります。まず、AND論理についてです。これは、入力がaとbの両方が「1」の場合にのみ、出力が「1」となります。それ以外の場合は出力が「0」になります。真理値表で表すと、以下のようになります。

次に、OR論理について説明します。これは、入力のaかbのどちらかが「1」の場合に出力が「1」となります。それ以外の場合は出力が「0」になります。真理値表で表すと、次のようになります。

もう一つ重要な要素として、インバータがあります。これは「0」と「1」を反転させる役割を果たします。記号としては、三角形と丸を組み合わせた形になります。

また、下記のようにANDやORを組み合わせて表記することもあります。

では、実際に問題を考えてみましょう。回路1~5までそれぞれ真理値表を作るのが確実ですがそれでは時間がかかってしまうのでまずはA、Bともに「0」の場合を考えてみます。

回路1:X=1
回路2:X=1
回路3:X=1
回路4:X=1
回路5:X=1

となり、残念ながら差分が見られませんでした。次にA、Bともに「1」の場合を考えてみます。

回路1:X=1
回路2:X=1
回路3:X=1
回路4:X=1
回路5:X=0

その結果、回路5だけが「0」となり、間違いであることが明らかになります。このように、ほとんどの問題は「0,1」や「1,0」の場合を考慮しなくても、間違いが判明するように設計されています。
まずはすべて「0」またはすべて「1」の場合を考えることをお勧めします。

余談ですが論理回路は頭の中で考えると混乱するので、実際に紙などに書いて視覚的にわかるようにして考えるのが良いです。
筆者も論理回路は苦手なので記事を書く際はシミュレータで確認しながら検証しています。


まとめ

真理値表の問題は、すべて「0」とすべて「1」の場合を考えよ

答え 「5」