呼出符号等の放送

出典:第一級陸上無線技術士国家試験(平成27年7月)

呼出符号等の放送に関する問題です。
呼出符号とは「コールサイン」とも言われ、ラジオやテレビで決まった時間に「J××× こちらは〇〇放送です。」のような感じで放送されるので聞いたことがある方も多いと思います。
このコールサインに含める内容が決まっていて、それは無線局運用規則第138条で示されています。

無線局運用規則 第138条呼出符号等の放送

地上基幹放送局及び地上一般放送局は、放送の開始及び終了に際しては、自局の呼出符号又は呼出名称(国際放送を行う地上基幹放送局にあつては、周波数及び送信方向、テレビジヨン放送を行う地上基幹放送局及びエリア放送を行う地上一般放送局にあつては、呼出符号又は呼出名称を表す文字による視覚の手段を併せて)を放送しなければならない。ただし、これを放送することが困難であるか又は不合理である地上基幹放送局若しくは地上一般放送局であつて、別に告示するものについては、この限りでない。

 地上基幹放送局及び地上一般放送局は、放送している時間中は、毎時一回以上自局の呼出符号又は呼出名称(国際放送を行う地上基幹放送局にあつては、周波数及び送信方向を、テレビジヨン放送を行う地上基幹放送局及びエリア放送を行う地上一般放送局にあつては、呼出符号又は呼出名称を表す文字による視覚の手段を併せて)を放送しなければならない。ただし、前項ただし書に規定する地上基幹放送局若しくは地上一般放送局の場合又は放送の効果を妨げるおそれがある場合は、この限りでない。

 前項の場合において地上基幹放送局及び地上一般放送局は、国際放送を行う場合を除くほか、自局であることを容易に識別することができる方法をもつて自局の呼出符号又は呼出名称に代えることができる。

試験では、NHKワールドラジオジャパンのような国際放送を行う地上基幹放送局に関する問題が出題されます。このような放送局は、放送周波数送信方向を放送しなければいけません。
送信方向といっても右や左、北や南とかではなく「〇〇地域に向けて放送しています」など放送がどの地域や国をターゲットにしているかを口頭で伝えることが一般的です。

また、地上基幹放送局では毎時1回以上(1時間に1回以上の頻度)でこのコールサインを入れなければいけないということになっています。

ただし例外があり、次の2つのどちらかに該当するときはコールサインを入れなくても構いません。

  1. コールサインを放送するのが困難であるか不合理である場合
  2. 放送の効果を妨げるおそれがある場合もりあがっている

例えばスポーツ中継をしていて盛り上がっている最中にコールサインが何度も入ると興ざめしてしまう可能性があります。それは「放送の効果を妨げるおそれ」と解釈できるので通常の放送ではほとんどコールサインを聞くことはありません。

答え 「1」