無線と電子工作のための電子測定器ガイド

このサイトを訪れてくれる方は、電子工作やアマチュア無線にも興味がある方が多いと思います。
これらは創造的な発想と技術的なスキルを駆使する魅力的な趣味ですがこれらを行うには、測定器が欠かせません。最近では、中国製の安価な測定器が市場に出回り、オンラインショッピングサイトで簡単に手に入れることができるようになりました。この記事では、2024年時点でのおすすめ測定器を紹介します。

私も仕事では測定器を使っていますが、プライベートでは何も持っていないので、この先数年で徐々に集めることを目標としていきます。

スポンサーリンク

安定化電源

電子回路に安定した電圧や電流を供給します。安価な中国製の安定化電源も多く、基本的なニーズを満たすのに十分な性能を提供します。

5Aの出力電流があり、プログラマブルで出力波形をコントロールでき、USB端子までついていて2万円を切るなんてかなり安く購入できるようになりました。プログラマブルが必要ない場合は1万円以下で購入できる機種があるので探してみてください。

デジタルマルチメータ

電圧、電流、抵抗値などの基本的な電気特性を測定します。オンラインで手軽に入手可能な低価格なモデルが購入できます。
機種を選ぶ際は、サンプリングレートが十分なものか検討してください。(XDM1041は65回/秒)
またロギング機能がついているものは非常に便利です。

オシロスコープ

電気信号の波形を視覚化します。最近の市場には、初心者でも手が出しやすい価格の中国製オシロスコープが登場しています。

必要な周波数帯域とサンプルレートを考慮して機種を選びましょう。一般的には必要な周波数帯は測定したい信号の周波数の5倍、サンプルレートは周波数帯域の10倍あれば信号が正確に再現できるといわれています。こちらのSDS1120は入門用としては十分な性能があります。

ちなみにOWONについてはあまり聞きなじみがないかもしれませんが、1993年に設立されたLILLIPUT Groupの一部として、電子およびIoT関連製品の設計と製造に特化したメーカーで手頃な価格で高品質なテストと測定機器の開発と製造に特化し、中国で十数年以上にわたりこの分野で活動しています。製品ラインは、携帯用オシロスコープから始まり、波形ジェネレータ、電源、マルチメータ、スペクトラムアナライザなどのテスト機器にまで拡張されています。

スペクトラムアナライザ

信号の周波数成分を分析します。無線信号の分析には不可欠です。ただ入門用としても比較的高価なものとなります。必要となる周波数範囲とRBWで機種を選ぶようにしてください。

安価なハンディタイプのスペアナがオンラインで入手できますが、仕様等が不明確な部分が多くおすすめできません。購入するなら据え置き型の入門機GSP-730などをおすすめします。

アズワン(AS ONE)
¥134,395 (2024/04/19 08:10時点 | Amazon調べ)

ネットワークアナライザ

電子回路の周波数応答を測定し、ゲインや位相の変化を分析します。ネットワークアナライザは本来、非常に高価な測定機になりますが、オンラインサイトではコストパフォーマンスに優れた製品が購入できます。
測定の精度などは期待できませんが、回路やアンテナの大まかな特性を見れるのだけでも、かなり勉強になりますので、この値段で入手できるのであれば一台持っていても良いと思います。

測定器の選び方

入門者にとっては、測定の正確さよりもコストパフォーマンスよく大まかな特性を見れることが大事です。安価な中国製の測定器は、基本的な機能を備えており、電子工作の初歩を学ぶには十分利用できます。オンラインショッピングサイトでは、ユーザーレビューや評価を参考にして、自分のニーズに合った製品を選んでいきましょう。
測定機についての理解が十分にできたら、徐々に高性能・高機能機種の購入を検討していくのが良いと思います。